「ベテラン介護職員を退職させない10のポイント」byケアマネ社労士@横浜

みなさんこんにちは。ディライト社会保険労務士事務所の正躰です。

先日UPした「せっかく入社した大切な介護職員を退職させない10のポイント」を読んでいただいた方(また友人A)から、
「入社したての職員だけでなく、事業所を支えてくれているベテラン介護職員も長く働き続けられる会社にするには?」
とアドバイスを求められました。
確かに、ポジティブサイクルを発動するには、離職そのものを減らして行く必要がありますね!!

介護現場の要となるベテラン職員。
業務への習熟はもちろん、後進の育成や利用者との信頼関係づくりにおいても欠かせない存在です。
しかし、心身の負担や待遇への不満、人間関係などを理由に、突然の離職も少なくありません。
そんなベテラン介護職員の定着を支えるポイントを10個挙げてみました。
明日からできる取り組みもあれば、準備が必要な取り組みもありますが、
できる事から取り組んでいただければと思います。


1.「頑張りが見える評価制度」で納得感を

ベテラン職員ほど「これまでの貢献が正当に評価されているか」を気にしています。
年功ではなく、実績や役割、後輩指導なども反映した評価制度で、納得感とモチベーションの向上を目指しましょう。
また客観的な正しい評価は自己肯定感、心理的安全性などが高まります。


2.業務の「任せっぱなし」を避ける

経験者ほど現場の中心になりがちですが、責任だけが重くなると疲弊してしまいます。
業務の偏りや相談負担を分散するなど、本人の負担感に寄り添った調整が必要です。「任せて終わり」は禁物!!
「見守っている」という姿勢は、伝えるようにしてください。


3.「相談役」としての役割を明文化する

ベテラン職員の知識と経験は職場の財産です。新人教育や相談対応の役割を「業務として」明文化・位置づけることで、本人もやりがいを感じ、無理のない範囲で活躍できる環境が整います。


4.「感謝」を可視化する取り組みを

毎日の業務が当たり前になりがちなベテラン層には、「ありがとう」「助かっています」という言葉や、スタッフ全体での感謝の共有が有効です。月1回の表彰や、匿名のメッセージカードなども好評です。


5.キャリアの「これから」を一緒に考える

長年働いた職員でも、今後のキャリアを迷っているケースは少なくありません。「このまま続けたいのか」「管理職に挑戦したいか」など、節目ごとに個別面談を通じて将来像を一緒に描くことが定着に繋がります。


6.年齢や体力を考慮した「業務再配置」

年齢とともに体力的な業務が負担になる場合も。無理のない配置転換や、一部業務の軽減、デイ勤務中心の調整などを検討し、長く働ける職場環境を整えましょう。本人の声をよく聞くことが大切です。


7.「職場の変化」に巻き込まない配慮

制度変更や運営方針の変更時、ベテランが戸惑うことも多いもの。変更点は事前に丁寧に説明し、意見を聞く機会を設けましょう。「置いてけぼりにされた」と感じさせないことが離職防止につながります。


8.「縁の下」ではなく「前線」で活かす工夫を

ベテラン職員が裏方に回りがちな現場では、本人のやる気や影響力が見えにくくなります。リーダー会議や提案制度など、経験を活かして職場全体に影響を与えられるような“前線の場”を用意しましょう。


9.「自己研鑽の場」を提供し続ける

ベテラン職員も学びの意欲を持っています。外部研修やファシリテーター役、認知症ケア・リーダー研修など、次のステップにつながる研修の紹介・支援を通じて、成長の機会を提供しましょう。


10.退職相談には「引き止め」より「理解と対話」

退職を口にするベテラン職員には、頭ごなしの引き止めよりも「まず話を聴く」姿勢が重要です。蓄積された思いや悩みに真摯に向き合うことで、「やっぱりもう少し頑張ろう」と気持ちが変わることもあります。

ベテラン介護職員は「人材」ではなく「人財」です(当てはまらない人もいるかもしれませんが・・・)。
これからも事業所が発展していくには、無くては成らない存在!!
出来ることは明日からでも。仕組みが必要なら明日から準備に取りかかってみてはいかがでしょうか。
「人財」は宝です!!宝を守るのに労力を惜しんではいけません。

宝を守る仕組み作りのパートナーとして、
ぜひ!!ディライト社会保険労務士事務所をご活用ください。

以上