【2026年最新】「月給制だから安心」は超危険!神奈川県最低賃金の大幅改定と給与計算の落とし穴 byケアマネ社労士@横浜

◆最賃あがって「いちに泣く」( ノД`)シクシク…

みなさん、こんにちは!ディライト社会保険労務士事務所の正躰(しょうたい)です。

10月も下旬を迎え、横浜の街もすっかり秋が深まってきましたね。日本大通りのイチョウ並木も色づき始め、心地よい秋風が吹き抜けています。一方で、年末調整の準備や年度後半の予算管理に追われる経営者や人事担当のみなさん、本当にお疲れ様です!

さて、秋の労務管理で毎年避けて通れない最大のイベントといえば、「地域別最低賃金の改定」です。

2026年度は、全国加重平均が昨年度の1,121円から56円引き上げられ「1,177円」となり、目安制度開始以来2番目の引き上げ幅を記録しました。 そして、私たちが活動する神奈川県でも大幅な引き上げが行われ、1,279円に(全国トップの東京都1,280円の高水準)しています!

現場の社長様や店長様とお話ししていると、よくこんな声を耳にします。

「うちは時給のパートさんを雇っていないから関係ないよ」 「基本給と手当を合わせて月給20万円以上払っているから、最低賃金割れなんてするわけないでしょ?」

……もしそう思っていたら、今すぐ給与明細の内訳を計算し直してください!

実は、最低賃金改定で最も監督署から是正勧告を受けやすいのは、パート・アルバイトではなく「月給制の正社員」なんです。

今回は、私が過去に現場で青ざめた失敗談を交えつつ、神奈川県の最低賃金改定のポイントと、会社を守るための実務チェック法をザックリ解説します!

◆やらかし社労士の「戸塚区の事業所で血の気が引いた」失敗談

数年前の秋、戸塚区にある製造・サービス関連の企業様でお手伝いをしていたときのことです。 社長が「正躰さん、うちは新入社員でも月給21万円出しているから、最低賃金の引き上げなんて全く影響ないよ!」と胸を張っておっしゃいました。

ところが、賃金台帳をじっくり拝見して計算してみたところ……背筋が凍りつきました。

月給21万円の内訳を見ると、固定残業手当が4万円、家族手当が1万5,000円、通勤手当が1万5,000円。 これら法律上「最低賃金の計算から除外しなければならない手当」を引くと、純粋な基本給は14万円。これを年間の月平均所定労働時間(170時間)で割ると、1時間あたりの単価が当時の神奈川県最低賃金を完全に下回っていたのです!

「社長、これ手当を除外して時給換算すると、最低賃金法違反になっちゃいます……!」とお伝えした瞬間、社長の顔からサーッと血の気が引いていきました。 過去数ヶ月分の差額精算と、基本給テーブルの緊急見直しで連日電卓を叩きまくったあの日の冷や汗は、今でも忘れられません。

「額面の月給が高いからセーフ」という思い込みは、本当に命取りになります!

本当にやらかしエピソードが尽きない自分がなさけない・・・

◆2026年度・神奈川県の最低賃金動向

今年度は47都道府県すべてで54円〜65円の大幅な引き上げとなりました。

  • 全国加重平均:1,121円 → 1,177円(+56円)
  • 神奈川県:東京都(1,280円)に次ぐ全国トップクラスの水準で、1,279円へと改定
    (1,279円=「いちに泣く」と覚えましょう!!)

発効日以降に支払う給与については、1分たりとも改定前の金額を下回ることは許されません。 仮に労使間で「この時給で合意しています」という契約書を交わしていたとしても、最低賃金を下回る部分は法律上無効となり、自動的に最低賃金額まで引き上げられます。下回ったまま放置すると、50万円以下の罰金(最低賃金法違反)が科されるおそれもあります。

◆【最重要】「月給制」の落とし穴!最低賃金から除外される手当とは?

最低賃金をクリアしているか確認する際、「支給総額(額面)」で比較してはいけません。 以下の手当は、計算対象から必ず除外して時給換算する必要があります。

❌ 最低賃金の計算に含めてはいけないもの

  1. 通勤手当(実費弁償的な手当)
  2. 家族手当・扶養手当(生活補助的な手当)
  3. 精皆勤手当(出勤率に応じて支払われる手当)
  4. 時間外・休日・深夜労働の割増賃金(固定残業代も含む!)
  5. 賞与・一時金(1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金)
  6. 慶弔手当など(臨時に支払われる賃金)

💡 1時間あたりの賃金の計算式(月給制の場合)

( 基本給 + 対象となる諸手当 ) ÷ 1ヶ月平均所定労働時間 ≧ 神奈川県最低賃金

※役職手当や職務手当などは含めて計算できますが、「固定残業手当」「家族手当」「通勤手当」「皆勤手当」を抜いた金額で割る必要があります。年間所定労働日数が多い会社(労働時間が長い会社)ほど、時給単価が下がりやすいため厳重警戒が必要です!

◆ 「減額の特例」は勝手に適用できない!

「試用期間中の新入社員だから、少し時給を下げてもいいよね?」 「軽易な作業しかしていないから、最低賃金以下で合意した」

これらもすべて違法です! 法律上、障害により著しく労働能力が低い方や、試用期間中の者などを対象とした「最低賃金の減額の特例許可制度」は存在しますが、これは事前に都道府県労働局長の許可を受けた場合に限られます。会社独自の判断で下回る給与を支払うことは一切認められていません。

◆ 会社が今すぐやるべき3大実務アクション

① 全従業員の時給換算チェック
パート・アルバイトだけでなく、月給制の正社員・契約社員全員について、除外手当を引いた「時間額」を再計算します。

② 給与改定通知書の交付と就業規則の改定
改定が必要な従業員がいる場合、速やかに昇給手続きを行い、「労働条件通知書」や「賃金改定通知書」を交付します。初任給の引き上げに伴い、既存社員との賃金バランス(逆転現象が起きないか)も見直しましょう。

③ 「業務改善助成金」など国の支援策をフル活用する
賃上げを行う中小企業向けに、厚生労働省の「業務改善助成金」(生産性向上のための設備投資等を行うと最大数百万円を助成)や、税額控除が受けられる「賃上げ促進税制」など、手厚い支援策が用意されています。「賃上げ=ただのコスト増」にせず、助成金を活用して業務効率化を図るのが賢い経営戦略です。

◆ まとめ:最低賃金割れは「知らなかった」では済まされない!

最低賃金は、物価高や人手不足を背景に年々ハイペースで引き上げられています。 労働基準監督署の是正勧告に従わない悪質なケースでは、送検や企業名の公表に発展することもあり、企業の採用力や社会的信用に致命的なダメージを与えかねません。

「うちの基本給と手当の配分、今の神奈川県の最低賃金で足りているかな……?」 「賃上げに合わせて使える助成金(業務改善助成金など)を教えてほしい!」

そう思ったら、私の「戸塚区での冷や汗(笑)」を繰り返す前に、ぜひディライト社会保険労務士事務所にご相談ください! 正確な賃金単価のシミュレーションから助成金の申請、就業規則の改定まで、横浜の現場を知り尽くした社労士が全力でサポートいたします。

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